ハレをいわう

日本のお正月は、元日に五穀豊穣を司る
「年神様」を家庭にお迎えして、
新年の幸福を授けていただく行事です。

あたらしい年を迎えるための行いは、
おせち料理以外にもいろいろあります。
これまでの一年から、次の一年へ。

ひとつひとつの意味を知れば、
準備はもっと楽しくなります。

新年の準備

しめ飾りで、年神様をお迎えする

しめ飾りは、家が「年神様をお迎えするのにふさわしい、
清らかな神聖な場所である」
という目印として、玄関に飾られます。

一年間の幸福をもたらす年神様への敬意を込めて、
あたらしい年の始まりにふさわしい清々しい飾りを選びましょう。

新年の習慣

毎日使う道具で、気持ちを整える

ごはん茶碗や、毎日手に取る道具。
これらを新調するタイミングを、毎年のお正月にしてみませんか。

新しい道具を下ろす瞬間、自然と心が引き締まり、
日々の暮らしに新鮮な気持ちを取り戻せます。

古くなった道具への感謝とともに、
あたらしい年を清々しく迎えるための、心豊かな習慣です。

新年の願いを込めて

箸を新調し、健康と食の豊かさを願う

お正月に新しいお箸を下ろす習慣には、
「家族みんなが健康に過ごせ、食べ物に困ることがないように」
と、古くから伝わる素敵な願いが込められています。

ただ道具を新しくするだけでなく、
願いを込めて一膳を選ぶひとときは、
新年を豊かに迎えるための大切な時間に。

お祝いの席に

箸置きで食卓に特別感を添える

箸置きは、もともと神事で使われてきた特別な道具で、
清らかな食卓を整える役割を担ってきました。

来客が多く、お祝いの品々が並ぶお正月は、
まさに箸置きを主役にする絶好の機会。

少しずつ大切に買い集めてきた箸置きの中から、その年の干支や、
お祝いにふさわしい吉祥の形を選んでみませんか。

小さな箸置き一つが、お正月のひとときを
より豊かなものにしてくれます。