〈HARE〉が考えるニュークラシックとは、
従来のドレスファッションのルールにとらわれない、
自由に楽しむセットアップスタイルです。
今回はフォーマル、モード、ストリートのカテゴリーをつくり、
タイドアップからドレスダウンまで、
着こなしのヒントを詰め込んだ
バラエティー豊かな9ルックをご紹介します。
まもなく訪れるホリデーシーズンをきっかけに、
ニュークラシックを楽しんでみませんか？
好評だった昨年末に続き、
セットアップアイテム企画が再び登場。
第二弾となる今回のラインナップは、
ショート丈のダブルジャケットと比翼仕立てのジャケット、
スリムトラウザーズとワイドトラウザーズの4型。
いずれも高品質なウール混の生地を使用し、
〈HARE〉らしくミニマルでソリッドな仕立てに。
カラーはブラック、グレー、パープルの3色展開。
組み合わせは自由なので、
自分好みのセットアップスタイルをお楽しみください。
FORMAL / BLACK
王道のブラックのセットアップは1セット持っておくと便利ですが、着こなしが無難になりがち。そこにタートルネックを首元に挿すだけで一気にモードな印象に。ちょっとしたアクセントを加えるだけで、ニュークラシックな装いが完成します。
シンプルにプレーンノットで結んだ小紋柄のネクタイ。ポイントは、結ぶときにしっかりとディンプル（結び目の下のくぼみ）を作ること。ドレスの要素をきちんと取り入れることで華やかさとスタイリングのクオリティが上がります。
せっかく作ったVゾーンは、アウターを着てもキープしたい。そんなときはプレミアムウールのガウンコートがおすすめです。ジャケットとのラペルの重なりが美しく、Vゾーンの上品さがさらにグレードアップ。グローブで手元をスタイリッシュにまとめるのもポイントです。
FORMAL / GREY
シャツ、ネクタイをセットアップと同系色で合わせた、繊細なグレートーンのコーディネート。ポイントはワントーンに徹すること。グレー以外の色ではバランスが一気に崩れてしまうので要注意。スリムトラウザーズを合わせることで、ジャケットのボクシーなシルエットが際立ちます。
グレーのワントーンはどこかインテリジェンスな印象を与えてくれます。さらにその魅力を引き出すため、ネクタイの結び方はウィンザーノットを採用。また、胸ポケットのチーフの挿し方は、シンプルなTVフォールドに。装飾をミニマルに仕上げるのがポイントです。
本来はドレスシューズを選ぶところですが、スクエアトゥのバックジップブーツを合わせる方が〈HARE〉のニュークラシック像にはピッタリ。足元まで抜かりなく、ミニマルでソリッドなスタイルを貫きます。
FORMAL / PURPLE
ジャケットをレイヤードした、ジャケット・オン・ジャケットスタイル。一見すると奇抜なコーディネート術ですが、アームをゆったりしたつくりにしているので馴染みがよく、スリーピース感覚で難なく着用できます。ボトムスはスリムトラウザーズでスッキリとまとめましょう。
Vゾーンの出来映えは、ラペルのレイヤード感が生命線です。ジャケットの独特な着こなしを活かすため、シャツの色は白に、ネクタイもベーシックなものをチョイスし、プレーンノットでシンプルに。
ジャケットを入れ替え、別パターンのジャケット・オン・ジャケットスタイルに。2着揃えると高度な着こなしが楽しめます。
シャツやネクタイ同様、足元はベーシックなブラックのプレーントゥシューズがおすすめ。あらゆるシーンで活躍する万能選手なので、一足持っておいて損はありません。
MODE / BLACK
トラウザーズにラップスカートベルトをレイヤード。本来ならドレスアップに使わないアイテムを、あえて取り入れてみるのもニュークラシック的な発想です。その際に気をつけなければならないポイントは、色を多用しないこと。ブラックのセットアップなら全体をブラックでまとめて、シックでモードなセットアップスタイルに。
ドレスシャツの代わりにオンブレチェックの開襟シャツをチョイス。カジュアルな柄シャツをモードたらしめる要因は、インナーに着用したモックネックのセーターです。肌の露出を控えることで、野暮ったさを軽減し、洗練された印象にまとめてくれます。
シューズの色は、もちろんブラックです。シンプルなシューズもいいですが、型押しクロコダイルのスクエアトゥブーツのテクスチャーをアクセントに挿してみるのも効果的です。
MODE / GREY
グレーのセットアップが持つクラシックな雰囲気を、シャツとタートルネックセーターを同系色にし、ノータイで軽やかに。足元にはスクエアトゥブーツでモードのエッセンスをプラス。ミニマルなアイテムをコーディネートすることでモダンなスタイルが完成します。
グレートーンに整えたシャツとタートルネックセーターのVゾーンの組み合わせは、正面だけじゃなく、横からの見え方も上品。チーフはTVフォールドでシンプルに。
コーディネートをグレーでまとめていたら、アウターもグレーが最適。ゆったりとしたダブルウールコートはセットアップとの相性も抜群です。
ミニマルなスタイルに一点だけアクセントを加えるなら、フラワージャカードのネクタイがおすすめ。花柄をさりげなく覗かせるのがポイント。
MODE / PURPLE
一歩間違えると色気が強くなりすぎてしまうパープルのセットアップですが、ニュークラシックスタイルにおいては過度な色気を抑えた着こなしを心掛けます。その解決方法の一つが、肌の露出をセーブすること。ハイゲージのタートルネックセーターとパープルのハーフジッププルオーバーを組み合わせたコーディネートは、首元の肌見せをしっかりカバーするだけでなく、モードな雰囲気も演出してくれる好例です。
フェイクスウェードのハーフジッププルオーバーとハイゲージのタートルネックセーターを組み合わせたVゾーン。セットアップと同系色のプルオーバーはジップを上までしっかり閉め、セーターはタートルネックを折り返さずにしっかり首元を隠すのがポイント。ジャケットで隠れていてもプルオーバーの裾はパンツインしましょう。
STREET / BLACK
ヴィンテージライクなジップパーカー、フェイクレザーのスーパーワイドパンツを合わせた、ブラックのダブルジャケットのドレスダウンスタイル。テクスチャーが異なるカジュアルなアイテムをコーディネートしながら、上品に調和が保たれているのは、色をオールブラックにしているから。トップスとボトムスのシルエットバランスも絶妙です。
シンプルにプレーンノットで結んだ小紋柄のネクタイ。ポイントは、結ぶときにしっかりとディンプル（結び目の下のくぼみ）を作ること。ドレスの要素をきちんと取り入れることで華やかさとスタイリングのクオリティが上がります。
ピグメント加工を施したジップパーカーとTシャツを組み合わせたVゾーン。ポイントは、ヴィンテージライクなアイテムのアンサンブルです。エレガントなジャケットとの質感のギャップがコーディネートに奥行きを生むとともに、ニュークラシックなストリートスタイルが楽しめます。
STREET / GREY
グレーのダブルジャケットのドレスダウンスタイルは、デニムパンツのデザインを活かし、グレーからブラックへのグラデーションになるようにコーディネート。主張の強いデニムパンツのデザインも、ジャケットでバランスを取ることでエレガントに着こなすことができます。足元はデニムパンツの裾のカラーに合わせ、ブラックのスクエアトゥブーツをチョイス。組み合わせはシンプルですが、存在感は抜群です。
ジャケットとパンツに重点をおいたコーディネートなので、Vゾーンはスッキリさせます。とはいえ、何もキャッチがないのは面白くないので、起毛が特徴的なグレーのフェイクスウェードのプルオーバーをセレクト。無地のスウェットシャツのように見えて、よく見ると違う。ちょっとしたこだわり一つが着こなしの完成度を左右するのです。
STREET / PURPLE
パープルのダブルジャケットとブラックのスリムトラウザーズを組み合わせたセットアップスタイル。ポイントは、主張の強いアイテムを使ったレイヤードです。ダメージ加工のチェックシャツ、スカートベルトなど、単品でも十分すぎるほど個性的なアイテムを積極的に取り入れ、セットアップの色違いの違和感を調和します。同色のセットアップに比べると少しハードルの高い着こなしですが、よりファッショナブルに魅せてくれることは確実です。
ダメージ加工のチェックシャツでドレスダウンしていますが、ハイゲージのタートルネックセーターを着用することで崩しすぎず、上品さをキープ。ストリートに着こなすなら、シャツのボタンは全部留めない方がベターです。
ジャケット、シャツ、スカートのレイヤードは、後ろ姿の美しさが魅力。トップスを柄、ボトムスを無地にしているのもポイントです。
