- Interview

  • 私らしくなる時間 ❹

    西田尚美さんに訊く

オマージュ小説『東京、愛してる』で「パリの人から見た東京のあの子」を演じてくれた、
西田尚美さん。街に対する憧れがあるという彼女の、パリと東京への思い。
そして女優としての生き方について─。

知りたいと思う気持ちさえあれば、一生楽しく生きていける。

  • ─ 『パリ、ジュテーム』はパリの街を美しく切り取った映画ですが、西田さんはフランス映画のどんなところが好きですか?

    「色合いも独特だし、説明があまりなくて自分で考えなさいと突き放されているようなところが、私はむしろ好きですね。文化を大事にしている国だから映像にもそれが表れていて、映画を観ていると、つい行きたくなってしまいます」

    ─ 一方で、小林エリカさんは、パリの人から見た東京を描いてくれました。

    「撮影をした上野は芸大や美術館、博物館があって、歩いている人も落ち着いていますよね。東京は街が点在していて、行く場所によって印象がかなり変わりそうですが、上野で会う約束をしたっていうことに意味があるんだろうなと思いながら撮影に臨みました」

  • ─ 役を演じているときの西田さんは、最初からそこで暮らしている人のようにとても自然な印象を受けます。あえて意識していることなのでしょうか。

    「特にはしていないですね。でもロケをする作品の場合は特に、土地の力が大きく作用すると思っているので、それを味方につける感覚なのかもしれません」

    ─ 女優のお仕事は、生き方、考え方にどんな影響を与えていると思いますか?

    「昔のほうがもっと頭でっかちだったような気がして、今はもっといろんなことをやってみたいし、知らないことがあるのが喜びだったりもするんです。知りたいと思う気持ちさえあれば、一生楽しく生きていけるんだろうなって」

    ─ 自分らしくいるために、心がけていることは?

    「私はどちらかといえば役を私生活に引きずらないほうだとは思うのですが、車の中で好きな音楽を聴いたりする時間は、自分の世界に戻れた感じがします。家庭の顔でもなく、仕事の顔でもなく、一番自由なのかも。だから運転しているときの顔は、絶対に見られたくないですね(笑)」

  • 西田尚美(にしだ・なおみ)

    1970年生まれ。女優。2017年公開映画に『ひるなかの流星』『追憶』『こどもつかい』 。根本宗子演出『新世界ロマンスオーケストラ』が4/30より東京グローブ座にて。
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